4.3 定常性

  3. 非定常的ランダムウォーク 例2

時点3での各段にいる確率はどうなるでしょうか?

答えは,時点2での位置が分かれば,時点1でどこにいたかは,関係しません.時点2でどこにいたかが関係します.
これは,マルコフ連鎖の性質です.1つ前だけのことを考えます.
時点2の時と同様のことを行います.



これは,時点2の時のベクトルです.

推移行列は,同様です.



となります.これもマルコフ連鎖の性質です.
ここで,それぞれの要素を掛けて,それらを足すという計算を行います.

そうすると,



このような周辺確率,つまり確率ベクトルが得られます.

このようにして,どんどん次の周辺分布,次の周辺分布と求めていくことが出来ます.
そうすると,だんだん0の数が少なくなってきます.
時点が先に行くほど滑らかになり,だんだん右に延びていきます.

よってこの場合,各時点で周辺確率が異なります.
よって,定常でない,つまり「非定常(non stationay)」といいます.

面白いのは,時点1での分布がだんだん滑らかになってくるということです.
この時点1の分布の周辺確率を初期分布(initial distribution)といいます.