2.3 確率 (Probability)

  3-1. 例1

先程のΩを生徒の集合とします.つまり,

Ω={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}

今,
α:出身県によるΩの分割とします.

すると,この分割αから次のようにしてフィールドを作ることができます.



また,

とします.

言葉でいうと,出身県をグループにしたものの集合をとします.
1県だけもグループとなります.2県だけでもグループとなります.
このようにしていき,そういうものを全ての元とします.
そうすると,は出身県に関する事象の集合ということになります.
そして,フィールドの1と2の条件を満たしています.
はフィールドとなっています.

例えば,

A={

   }

このような事象は,の元となっています.
そうすると,

で,Aは中部出身者

という事象になります.

そうすると,

中部出身者の割合

ということになります.

この例で注意しなければならないのは,フィールドを出身県から得られる事象だけに限ったということです.限ったけれども, そこに確率というものが導入されるということです.
つまり,生徒の集合が母集団となっていますが,そこからあらゆる場合の確率を考えるのではなく, 出身県だけに限って確率を考えましょう.ということがフィールドのアイデアなのです.
つまりフィールドとは,議論を出身県に関する話題に限るという効果があります.
限ってもそれに関する事象には,和事象や積事象,余事象も考えられるし,それが1つの世界になっています.
ですから,それに関して「かつ」とか「又は」とかで結んだような言葉を作っても良いということになります.
確率を考える時には,そのバックに言葉が存在します.言葉イコール概念であり命題であるのです.
その言葉に対して確率はどうなるのか.
例えば,飛行機が落ちる確率を考えるときその確率に,「飛行機が落ちる」という言葉が対応していることになります.