4.3 証明の分割

 証明の構成もいろいろあります.これらを証明のスケルトンといいます.
 たとえば,p & q & r を証明したいとします.このとき,次のように証明することも出来ます(この節は4.1の繰り返しになります).

    p & q & r
     proof
      ······
      thus p;
      ······
      thus q;
      ······
      thus r;
      ······
     end;



 まず p が証明できたとします.そうすると thus p となります.また証明を続けて thus q ,さらに証明していって thus r.この場合 Mizar のシステムは,thus . . .を捜します.これには thus が3つもでてきますので,最初のthus で証明すべき命題 p & q & r のうちの p が証明できたということを認識し,次に thus q で2番目も証明できたことを認識します.最後に thus r ですべて証明されたことを認識します.最後は thus thesis とすることもできます.この場合,システムは既に p, q は証明されていて,残っているのは r だけで,r が thesis だと認識します.こうして, thus thesis は thus r であるということを認識します.どちらを書いてもかまいません.
 それから p & q & r を証明するときに,p を先に証明し,q & r を後に証明したり,あるいは p & q を先に証明し,rを後に証明してもかまいません.自由に分割して証明することができます.